月刊ショータ

元電通コピーライター。ずっと自称コラムニスト。著書『広告業界という無法地帯へ ダイジョーブか、みんな?』、『カウボーイ・サマー 8000エイカーの仕事場で』

2022-01-01から1年間の記事一覧

『スローシャッター』を書かれた田所敦嗣さんについて

今月の月刊ショータは、今般『スローシャッター』が刊行されました田所敦嗣さんについて、版元であるひろのぶと株式会社のnoteに寄稿しましたので、そちらをお読みくださいませ。 Thanks. note.com

「虫のように必死に、人間のように恋を」

ひろのぶと株式会社から初の書籍である、稲田万里著『全部を賭けない恋がはじまれば』が刊行された。 この新興出版社は、「初版印税20%」、「累進印税™」を旗印にして、田中泰延さんが立ち上げた会社である。日本では通常、本の作家への印税というのは10%に…

「このヤバい世界を、よりクリアに……」(今月の3冊)

私は行きの電車では新聞を読み、帰りの電車では本を読むという昭和のような通勤スタイルをして十数年になる。読みたいものの中ならテキトーに選んだのに、3冊がなぜかリンクするようでおもしろかった本を紹介させてもらいます。 林智裕著『「正しさ」の商人 …

「憤懣をカッコよく晴らすには」

去る八月九日に、ひろのぶと株式会社の田中泰延さんとアートディレクターの上田豪さんと、ワタクシ前田将多と、今回で第10回を迎えるトーク配信を行ないました。 『僕たちは明日以降で本気出す』 youtu.be この番組はみなさんからご質問やご相談を募りまして…

「ボンクラなりに、宗教を考える」

僕が十代のころは、結婚式は「チカイマスカ?」という神父の前でやって、正月は神社で柏手を打って、葬式はお坊さんのお経を聞く、日本人のええ加減さが嫌いであった。特に、クリスマスになぜか、あわよくばセックスをしようとする連中は大嫌いなのだった。 …

「善良で、愛すべきバカのひとたち」

僕が通っている床屋さんは住宅地の路地裏にあり、まず地元のひとしか来ない。以前は心斎橋のヘアサロンに行っていたのだが、会社を辞めたときにわざわざ電車に乗ってミナミまで出ていくのが億劫になり、近所を歩き回って探したところなのだ。 おしゃれすぎず…

「上越市高田にスピンオフ」

環状の電車といえば、東京の山手線がもっとも有名だが、大阪にもJR大阪環状線がある。友人の関さんと吉岡さんが「大人になってから友達ってできるのか」という、ふとした会話から、「じゃあ、毎月ひと駅飲み歩きましょう」とはじめた遊びが「環状線一周飲み…

「おかんがオレオレ詐欺に引っかかりました…」

うちのおかんがいわゆる「オレオレ詐欺」に引っかかった。50万円やられたそうだ。 手口は、掻い摘んで書くと以下のようになる。僕の兄になりすました人物から電話があり、「会社の重要書類やケータイが入ったカバンを失くした。だから、いま公衆電話からかけ…

「約束を交わしてはいけない国」

新型ウィルスによる長い長い災禍にもようやく光明が見えはじめたかと思った2022年2月末、ロシアがウクライナに侵攻した。 ニュース解説にある通り、これは「ブダペスト覚書」を踏みにじる行為である。ブダペスト覚書というのは、1994年12月5日にハンガリーの…

「きみの中の、なにかを進めるのが旅なのではないか」

もう2年半近くも海外に行っていないことになる。まぁ、そんなに長い時間でもないけど、どうもこの2022年もムリなんじゃないか、つぎはいつになるんだろうと考えると心が重たくなる。特に近年は、2017年(カナダ→サンフランシスコ)、2018年(ミラノとテキサ…