月刊ショータ

元電通コピーライター。ずっと自称コラムニスト。著書『広告業界という無法地帯へ ダイジョーブか、みんな?』、『カウボーイ・サマー 8000エイカーの仕事場で』

2013-01-01から1年間の記事一覧

「ドラマはあるか」

今年の初めに、インドネシアからマレーシアはクアラルンプールを訪れた時のこと、僕は下着を現地調達するつもりで持って行かなかったので、街を歩きながらパンツと靴下を探していた。ショッピングモールで「無印良品」を見つけて、物品を見ていたのだが、パ…

「時を越えるもの、国境を越えるもの」

先日、東京は青山のよく行くお店で中古の茶色いブーツを発見した。そのブーツはmotoという、鳥取ベースで本池さんという革職人が作るブランドで、アメリカものほどのゴツさがなくて、革もいい色にヤレていた。サイズは2で(motoはサイズが「1/2/3」表…

「始まることもない恋の話」

カントリーゴールドという、カントリーミュージックの野外コンサートイベントが毎年開催されていて、今年でもう二十五周年だという。毎回、本国アメリカからカントリー歌手を招聘し、ファンに本場のカントリーを直に聴ける貴重な機会を与えている。僕は、実…

「人は青春にしか生きられないのだ」

高校生の頃に、映画が好きでよく劇場に行っていた。今は亡き池袋の文芸座(現在は新文芸座としてパチンコ屋のビルの一テナントとなっているという)に、旧作の映画を観に行った。現在の新文芸座で、名画が二本で一三〇〇円という。九〇年代当時は千円ではな…

「『あの夏』を語る語る」

先日、写真家の友人と後輩とカントリーバーで飲んでいる時に、僕の好きな曲がかかり、この、Garth Brooksの"That Summer"という名曲について二人に話した。なんだか僕のカントリー熱が着火してしまって、その歌詞を翻訳して二人にご紹介させてもらった。 「…

「生きていこうと思うじゃねえか」

ネットでとある情報サイトを見ていたら「スーツに合うヘアスタイル」特集があった。僕は普段スーツは着ないので関係ないのだが、そういう流行にも疎い質なので覗いてみた。 ガッカリであった。どこが「スーツに合う」のかがわからんのだ。言いたいことは色々…

「バカちんのための、インプレのインプレ」

今、僕が乗っているモーターサイクルが、購入して十年、自動車が九年経っている。今年は両方車検が来てしまう年なのだが、特段不満も、故障も、そしてお金もないので買い替えるような予定はない。ちゃんと走るし、ちゃんと曲がる。もちろんちゃんと止まる。…

「追悼 加藤則芳さん」

おそらく加藤則芳さんのお名前を知る人は、一般にはさほど多くないだろう。しかし、アウトドア、とりわけ山歩きの世界においては「ロングトレイル」という概念を日本に紹介した第一人者として知られている。世界のトレイルを歩き、それを通じて自然と人間の…

「Giを忘れるべからず in Jakarta」

①「そろそろサクラの季節だろ? 日本人はどうしてそんなにサクラが好きなんだ?」 ②「サクラの下でパーティするというのは本当なのか?」 ③「クライアントが『モダンジャパニーズなデザインに』っていうんだけど、モダンジャパニーズってなんなんだ?」 その…

Ho Chi Minh City, Vietnam

「一瞬たりとも油断すべからず to Bandung」

インドネシアのジャカルタという街は、観光用にできているとは言い難い。あまり見るべきものはなく、街を歩けるような構造にもなっていない。巨大なショッピングモールばかりがあちこちに濫立していて、しかも中身は大体画一的。どこに行っても同じショップ…

「いちいち怒るべからず in Jakarta」

前号でジャカルタに滞在するにあたり、「この橋は渡るな」と忠告されて来たことを書いた。滞在ちょうど一ヶ月になるが、雨が降っていない限りは毎日橋を歩いて通勤している。今のところどうということもない。ちゃんと周りに注意してサングラスかけて早足で…