月刊ショータ

元電通コピーライター。ずっと自称コラムニスト。著書『広告業界という無法地帯へ ダイジョーブか、みんな?』、『カウボーイ・サマー 8000エイカーの仕事場で』

2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「どうせオレは忘れちまうんだ(アスホール篇)」

朝九時四十二分バンクーバー着予定だった列車は、八時五〇分頃に駅に入った。こんなにアバウトなら「四十二分」とか予告しなければいいのに。 午後に小型飛行機でバンクーバー島のビクトリアという街へ向かうが、それまでの時間潰しにダウンタウンまで重い荷…

「どうせオレは忘れちまうんだ(テント篇)」

マウントロブソンが目の前に見えてきた。それでも目的地のキャンプ場まではまだ三キロほどある。つまりあと一時間ほどは歩かなくてはいけない。 辿り着かないのではないかという不安はもうないが、力の限界が近いこともわかっている。トレイルは河原まで下り…

「どうせオレは忘れちまうんだ(トレイル篇)」

ジャスパーに着いた翌日。ホテルの部屋で、夜中の三時半に目が覚めてしまった。 七時に階下のレストランが開店するまで、装備の点検でソワソワ。 これから一泊のトレッキングを敢行するため、北米らしい卵やベーコンのブレックファストで、せめてカロリーを…