月刊ショータ

元電通コピーライター。ずっと自称コラムニスト。著書『広告業界という無法地帯へ ダイジョーブか、みんな?』、『カウボーイ・サマー 8000エイカーの仕事場で』

2015-01-01から1年間の記事一覧

「荒くれ者の端くれとして」

■「ケヴィンという男」篇 十五年近く勤めた広告会社を辞めて、ひと夏の間、カナダにてカウボーイをして過ごすことにした。今、ふた月が経ったところだ。 ケヴィンという荒くれ者カウボーイ一家の牧場に滞在して、その両親であるハーブとイーディスという夫婦…

「どーでもいいこと、よくないこと」

■「ジェイクという男」篇 十五年近く勤めた広告会社を辞めて、ひと夏の間、カナダにてカウボーイをして過ごすことにした。今、ひと月経とうというところだ。 会社は大企業だったから、知人の中には「えぇーっ、もったいない」などと言う人もいたけれど、「お…

「カッコつけろよ(続 ルールブック、読んだか?)」

およそ一年前のコラム、「ルールブック、読んだか?」の中で、僕は同僚のユウちゃん(仮名)という女性の、恋の話について書いたのだった。 月刊ショータ14年5月号: http://goo.gl/RxFKKH その後、ユウちゃんとナオトくん(知らんけど)の恋の行方はどう…

「ラブホテル村に行きたくはないのか」

以下は、信じられないような実話である。 僕の取引先に〇村さん(あえて伏せます)という方がいる。その方からのメールを携帯電話で確認すると、必ずお名前が[ラブホテル]村と表示されるのだ。その〇に入る漢字はちょっと珍しいのだが、文字化けというか、変…

心に火を。尻にも火を

広告企画制作の仕事をしていると、初対面の人などにこのように言われることがある。 「クリエイターって、ゼロから何かを生み出すんだから大変な仕事ですね」 僕は毎度こう答える。 「ゼロからじゃないですよ。商品があって、クライアントの指示があるんだか…

「ヒジがね、当たってますねん」

二年半ぶりのタイ王国。アジア太平洋地域の広告祭に参加するためだったのだが、費用は自腹で行ってきた。今回は若いデザイナー二名が同行した。二人ともアジアの外国は初めてで、うち一人は三十才にして初海外。それどころか初飛行機だったらしい。 三十まで…

「名前を付けよう」

景気が緩やかに回復していると言われているけど、テレビや新聞が「アベノミクスの効果を感じるか」などと街頭調査をすると「感じない」が大半を占めたりする。それをメディアはうれしそうに報じる。「恩恵は富裕層だけ」とか「大企業だけ」とか、批判する声…